名古屋のクリエイティブユニットWELDのホームページ

#

0

JOURNAL #21

もう一つ深い「形」を見るということ

300年以上前に「形」が完成していると言われているヴァイオリン。

日本では江戸時代がはじまろうかどうしようかという頃。。。

その頃にはすでに完成形として世の中に生まれていたそうです。
ヴァイオリン職人は、イタリアのクレモナをはじめ、多いとは言えないにしても世界中にいます。
その世界中の職人がみんな同じ「形」を作っているのです。

ここでいう「形」とは、ざっくり私たちの目で見えるモノのアウトラインの事になりますが、それがみんな一緒なのです。

もちろんヴァイオリンは音楽を奏でるものなので、その音の善し悪しで価値が決まります。

しかしながら「形」は決まってしまっている。

ではどこに違いがあるのか?

それは、
弦の品質をはじめ、職人それぞれの手仕事の技術や癖、木材の質や仕上げのニスの種類など一見目には見えないところにあります。

その少しずつの違いが、数万円〜数億円という価値の違いになってくるのです。

それは、もう一つ深い「形」を見るということかもしれません。

私たちが作るモノはヴァイオリンのように「形」が完全に決まってしまっているものではありません。

でも、家具職人のカンナ仕上げによるオイルの染み斑と木目が重なった時に生まれる表情の深さだったり、
バック作りでもっとも重要な一定の美しいピッチの縫製だったり、
食器と料理の間に生まれる余白感だったり、
ぱっと見るモノの「形」だけではない、
もう一つ深い「形」を意識したモノ作りを理想としています。

みなさんも身の回りのモノを一度手に取って、
もう一つ深い「形」を見てみてください。

それがいいものなのかどうか見えてくるかもしれません。

でも世界中の人がそういった視点でモノを見るようになったら、
作り手はヒヤヒヤですね。。。

(個人的にはいろいろあって面白いからいいとも思っています)

でもそうやって選んだ一つ一つが
暮らしを少しずつ豊かにしていくんだと思っています。

(なんでヴァイオリンなんか調べているの?と思われた方々、耳をすませばをたまたま見たからです。耳をすませばが好きなんです)