WELD SUPPLY CO.
Journal #083

知らざるを知らずと為す、是知るなり

気持ちのいい天気が続いたゴールデンウィーク。
皆様は十分に楽しむことができましたでしょうか。
私達は前半は豊田市美術館で行われたMUSEUM MARKET、
後半は大型複合施設グローバルゲートで行われたfrom17と
2つイベントに出店させていただいておりました。
MUSEUM MARKETは毎回お世話になっていて流れや空気感も分かっているので
これまで通りとてもいい結果になりました。
いつもお誘いいただける主催者の方、運営スタッフの方には感謝です。
from17は初開催という事でしたが立地上、集客も多く楽しむことができました。
午後からは天気が荒れて、ビル風も強く吹いてきたためテントが倒れるなどあったみたいですが、
一通り見渡してお怪我をされているような人はいなかったので少し安心しました。
柔軟にご対応いただいたスタッフの方々ありがとうございました。
これまでイベント出店を続けてきて、
少しずつですが常連と呼べるようなお客様が増えてきたように思います。
この春のイベントではそれを強く感じることが多かったです。
特にMUSEUM MARKETは年2回開催されているので、
私達のバックを実際に身につけてご来場される方々がいたり、
食器使っているよ、と声をかけていただいたりと嬉しい瞬間が多かったです。
中にはインスタでイベント情報を見ては
ほとんどのイベントに顔を出してくれる方もみえます。
これが本当に嬉しい。。。
私達は強く意識していることがあります。
それはどんなモノやコトでも「リアル」として捉えること。
「本質を見る」とも言えますが、本質とか言うとかっこ良すぎるので
リアル。
常にリアルでいることです。
だから接客も雰囲気を紐に吊るして目の前でゆらゆらさせたりはしません。
私達が話しているのは
「自己紹介」「アイデンティティ」「アイデア」「構造」「素材」「手法」「道具」「用途」「応用方法」
そのお客様を見て、これらリアルなメリットを順序立ててお伝えするのみです。
雰囲気だけを接客してもらって買物をすると
買ったその日は嬉しくて気分も高揚するけど
炭酸の泡の様に一瞬で顧客満足度は低下して持続性がないですもんね。
私自身過去に何度も、
なんでこれを買ってしまったのかと思ったことがありましたから。
なので今回もリアルな情報をしっかり説明させていただきました。
それが少しずつお客様の中に蓄積してきたのかなと思います。
あるお客様がマグカップを手に取って悩んでいました。
よし、まずは「自己紹介」
私:「私達は家具・食器・バックを//割愛//しているユニットです」
お客様:「へぇ、いいですね、仲間とモノづくりなんて楽しそうじゃないですか」
(ひとまずこれで私達が何者なのか分かってもらえたぞ)
私:「このマグカップは百貨店の//割愛//を見て思いついたんですよ」
お客様:「なるほど、それで//割愛//確かにそうですね、面白い」
(お客様の好みかもしれないな)
私:「これは轆轤(ろくろ)を、、
お客様:「それより相談にのって欲しいんですよ!」
私:「は、あっ、えっと相談とは何でしょうか?」
(私の頭の中のスーパーコンピューターには緻密に練り上げた
お客様にとって最上の説明プランがあるというのに、それを遮ってまでする相談とはいったい何か、、、)
お客様:「このマグカップをプレゼントしたいんですよ!何の記念でも無いんですけど」
(優しい人なんだなぁ、それならなおのことしっかり説明を)
私:「おぉそれはいいですねぇ!これは轆轤(ろくろ)を、、
お客様:「それがその女性には彼氏がいるんですよ」
私:「は、あっ、えっとそれはなかなか、えっと、オフェンス的なプレゼント?ですねぇ、、、」
(このプレゼントが成功したとして誰かが悲しむのが確定しているのは少し心苦しい、、、)
お客様:「そうなんですよ。そこで聞きたいですけどマグカップ重いですか?」
(そう説明説明、これはしっかり焼き締めてはいるが薄めに轆轤を引いているので決して女性でも重くはないはず)
私:「このマグカップはしっかり焼き締めているので密でしっかりしているんですけど
   薄く轆轤を引いているので女性でも重いとは感じないと思いますよ」
私:「全然手で持っていただいて大丈夫ですので」
お客様:?
私:??
お客様:「ははは!そうゆうことじゃなくて」
お客様:「マグカップをいきなりプレゼントすることが重いのかどうか聞きたかったんです!」
私:!?
私:「は、あっ、えっと、ははは!そっちですよね!そっちの方ですよね!ははは」
(それは大変申し訳ないのですが、分からんっw)
私:「それは2人、いや3人のシーソーゲームの状態が分からないので何とも私はお答えしかねると言いますか、
   そもそも私の様な人間がお客様の恋愛ごとの相談に乗れるような身分でもありませんし、、その、、」
(そもそも三角関係を自ら生じさせようとされている、この目の前の勇猛なお客様が私には眩しすぎて、、、)
私:「事情はともあれプレゼンということなので、マグカップだけだと飾り気も無いので
   良ければ美味しい焼き菓子屋さんも多く出店されているので
   マグの中に小さい焼き菓子でも添えてお渡しになればどうでしょうか?」
お客様:「それはいいですね!!うぁいい!ちょっと行ってきまーーーーーす!!」
私:「は、あっ、待って!お客さまーーーーーー!」
お客様:「店員さん、そのカップ取り置きしといてくださいねーーー!」
、、、
、、、
もっもちろん、けっ計算通りである。
そうさ「アイデア」とか「用途」とかは一旦鞘に納めておいて、、、
でも、ようはこれが一番のリアルなわけです。
このお客様にはどうしても心の底から好きでプレゼントを渡したい相手がいたわけで、
それはお客様に現実的に降り掛かっているリアルな最優先事項なわけで。
モノの満足もそう、現実世界で使うものだから。
たとえ魔法のような空間があって、気持ちが舞い上がって購入しても
現実世界の自宅に持って帰って使ってみると、それはまぎれも無いリアルな訳で、
魔法のような世界に「豊かさ」を求めても自分には返ってこない。
「豊かさ」とはリアルな現実世界、つまり日常で追求しなければいけないことなんです。
SNSで情報が並列化され、すべてが同じ色に染まりはじめています。
より踊らされやすくなってきている。
より多くの豊かさを生むために都市は多様性を追い求め続けなければいけませんね。
私達も心引き締めて
みなさんのリアルの中で結びつくモノづくりを心がけていきたいと思います。
私は出会いは運命的で必然だと考えているので、
これまで活動してきて繋がってこれた人たちと、
そしてこれから声をかけてくれる人たちと、
そんな世界を小さなレベルから創造していけたらと思っています。
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<出店情報>
2018年5月19日/20日
クラフトフェア飯田
https://www.iida-craft.org/
今回は顔なじみの出店者も多く見られます。
本当に気持ちがいい公園です。
現地でワイワイ楽しく出店していますので
是非遊びにきてくださいね。
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